高尚ぶる、

小説も書いてるから読んでね ピース

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

あついの、

久しぶりにお酒を飲むと、身体の芯がふやけて 真っ直ぐになっていられなくなった。胸の辺りで熱く渦巻いて、だれの名前を呼べばいいのか分からないまま、この気持ちを、持て余している。甘いだけで締まりのない、砂糖水みたいな恋に半身を浸していないと、書…

白餡

好きだったひとが好きだった音楽を聴くと、好きだったひとを思い出すよりも沢山のことを思い出してしまう。そっちはどう? と、問いかけるよりも遠いひと。高校の頃、わたしは。駅前に出来たイオンを追い越して、誰も使っていないような最寄り駅の高架下で、…

25m

わすれることは恐ろしいこと。好きだったひとの顔も思い出せなくなるけれど、そのときの多幸感だけおぼえているのは 足のつかないプールにいつまでも浮いているのと変わらないことだと思う。浮いている間はたのしいけれど、足がつかないということに気付いた…

異星人

ドアスコープを覗くと、麦わら帽子を被った中年の女のひとが、ほうきで掃き掃除をしているのが見えた。大家さんだろうか。 昨日、はじめてスーパーでおはぎを買った。さいきん観る映画観る映画、おはぎが出てきていて 美味しそうだったから。 父方の祖父母は…

苦虫

記憶まで遠くなって、そのときの温度をわすれること。それがどうしようもなく、寂しくなる。たぶん、わたしが忘れたら誰も覚えていなくなる思い出。忘れたことは、映画と同じで ぜんぶ触れないフィクションになるってこと。きみが触れるところに居ないわたし…

舌のさき

食べたくもないのに、こんな時間にクリームチーズケーキを食べている。柔くて、甘くて、溶ける。ひょっとして想像していたキスっていうのは、こういうものだったんじゃないかしら と思う。クリームチーズケーキと、キス。それよりも遠いところに居る、わたし…

約束はいらない

ともだちが横で眠っている。他人がとなりで眠っている状況は、久しぶりだった。好きな男がたてる寝息を聞きながら部屋の隅の本棚をみつめていたふゆ。もう随分と、とおくまで泳いできてしまった。外はだんだん青くなっていったし、これが永遠なら良いのにな …

朽ちる夏

ひさしぶりに実家に帰ると、玄関の鍵があたらしくなっていて、驚く。別に驚くようなことじゃないけど。立て付けが悪くて、ベストな位置を探りながら全体重をかけなくても良くなっている。普通にドアが開く。便利。いや、便利とはちょっと違うか。体重かけな…

ただしいを選ばず

みたくないものは、見なくてもいいです。と、言われても。わざわざ見にいってしまうのは何故なんだろう。今日もお前が生きているということを知りたいのか。死んだということを確認したくてうずうずしているのか。たぶん、わたしは後者だった。死体を確認し…

b r ok e n

お風呂はいって、出たら。2時をまわっていた。 時間配分が下手くそだから、いつも待ち合わせにははやく着きすぎてしまうし。眠るのも下手くそだから、もうよるが終わって朝になっている。午前5時9分。蝉が鳴き出した。ぜんぜん眠くないし、どうしよう。途方…

溶けるがな

地元に帰ったともだちに変わって、大学まで課題を提出しにいく。それだけのことだけど、なにか無いと外に出たくない側の人間になってしまったので 課題提出のついでになにをしようか、いまから考えている。 スーパーには行く。ぜったい。薬局も。でも、それ…

しろくてふわふわしたもの。それは

大学1年のころ、サークルの打ち上げでつくった鍋に浮かんでいるのをはじめて食べて。 いたく感動したのを覚えている。はんぺん。食べたことありますか、はんぺんを。 実家はおでんやるときも鍋やるときも練り物を入れなかったから、なんだか未知との遭遇みた…

ともだち、他人

寝起きで、そのままドラマ観てたら 主人公の女のひとがともだちにみえて ラインを送ろうとした。でも、もうブロックも削除もしていて、名前が無くて。ああ、そうだった。わたし、このひとのことをゆるさないって決めたんだ。ていうかもう他人よりも遠いとこ…

茄子の揚げ浸し

揚げてないんですけどね。 『揚げない茄子の揚げ浸し』、なるものをみつけてつくってみたけれど。途中から「これは『焼き浸し』なのではないか」と考え込んでしまって、気が付いたらすこし焦げていた、みたいな。生活はやっぱりムズい。油でてらてらと光る茄…

ラブレター💌

夜中に、mowのいちご味を食べながらこのブログを読んでいたら、思いのほか良かったので。ここに在るすべてのブログたちのことは 夜中にアイスを食べながら見ることをおすすめします。アイスおいしいよ̤̮ ♡ さいきんはずっと夜中に泣いていたので、こんなよる…

泣いてしまう

薄いオレンジ。あるいは、ピンクいろ。 睫毛の長い外国の男の子が、音楽にのってはただ、たらたらと踊っている。泳ぐみたいに、スクロールする。なんの通知も届かなくて、それがさみしくって、楽だった。焦れて、脈打っている。借りた本を見えないところに置…

マグマ・茶碗

茶碗が熱い。 すべての調理が面倒で、茶碗(耐熱)ごと電子レンジにぶち込んだわたしは、マグマのように熱いそれが持てなくて途方に暮れている最中だ。きみは、こんなもの軽々持てるのでしょうね。知らないけど。 高校のころ付き合っていたひとは、なんだか変…

フュージョン

きみが、夜遅くまで文字を追っていること。それがすごくかがやいてみえる。活字になりたい、と半分本気で願っていた高校時代の自分。明朝体が空に浮かんで見えることがあったね。あのとき浮かんでいた明朝体を掴んで飲み込めていたら、わたしは文字になって …