高尚ぶる、

小説も書いてるから読んでね ピース

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好きな子が、ツイッターのアカウントを消した。会ったこともない、女の子だった。歪な世界にやわらかく言葉を投げては捨てる、たったひとりの女の子。いままで読んで、さわれていた気になっていたものが 溶けるみたいに消えていく。SNSは、みずの上に浮かんだ 溶けそうで溶けない紙でしかないのだと思い知る。画面のまえに居るのは、たしかに実体のある、あなただったはずだ。たった140字に纏められた文字で、きみのこと。分かった気になりたくない。いつか他人に、「呟くって、そんなのなんの意味があるの」と言われたことがあるけれど、意味とかじゃなく わたしは。あなたと、きみと。文字で繋がっていたい。きみが平常のうちに考えたくだらないことを、なんとなく知っていたいよ。意味とか、なんでもかんでも求めたら疲れちゃうんじゃないかな、と。宇宙船に繋がれた宇宙飛行士みたいにゆらゆらと、この広すぎるインターネットで揺れていたい。あなたと。好きだから、わたしはきみの考えていることが分かりたいと思っているし、文字っていうのは、思考だと思っているから。つまり、あなたの脳にさわりたいってこと。分かんないならわかんなくていい、なんて言えないところに居るきみに、伝えられたら良かったなあ と思う。

 


ひとり住んでいる部屋に帰って来ると、なんだか妙に安心して、それがなんだか嫌だった。なにが嫌だったのかは分からない。晩御飯を作る気になれなくて、コンビニで買ったカツ丼を半分だけ食べた。残りは朝ごはんにする。カツ丼を買ったのは、レジに並んでいるひとが、カツ丼を持っていたから。コンビニに行って、なにも要らなくて頭を抱える みたいなことをいつか何度もやったわたしは、その地獄の脱し方を知っている。コンビニはプラスチックで、夏になると熱で溶け出す。きみの家は脱脂綿で出来ているので、雨が降るとたちまち使い物にならなくなるだろう。この、居心地の悪い街で、わたしの部屋だけが部屋としての形を保っているのだと、思わないと。やっていられないような気がする。久しぶりに会う他人、きみがわたしのことを忘れていないと、信じるばかりのよる。

 


おやすみなさい。

 

 

 

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