高尚ぶる、

小説も書いてるから読んでね ピース

夜中に吸うもの

 

 

 

ベランダから、大学が見える。オレンジ色の街頭が申し訳程度に設置されている、町興しの失敗例みたいな田舎街に住んでいます。

四六時中吐き気に悩まされていた高校時代を駆け抜け、鬱々とした実家を飛び出し もう暫くになる。隣のとなりだろうか、ベランダで女が永遠に喋り散らかしている。喧しいので早々になかに引っ込む。こういうときに勝ち負けを考えてしまうのがわたしの悪い癖だ。夏がたぶん、もうじりじりと近付いているのがよく分かる。冬よりも夏のほうが好きだ。夏の軽装に身を包んだひとを眺めるのが好きだから。アイスは倍速で溶けるし、食べ物は傷みやすくなる。でも、寒くないから服がするすると脱げる。下着で寝たって良い。寂しいなら、冷房を切れば良い。たぶん、纏わり付くような鬱陶しさで何も考えたくなくなるだろう。

去年の夏も相変わらずわたしは恋をしていて、夏がべたつくのかわたしが内側から溶けだすのかわからなくなることがよくあった。今年もそうだろうか。涙まで生温いから、苛々して駄目だった。

去年やらかした様々なことを思い出すと、自分が一体なにを考えているのかわからなくなる。だいたいやらかしたのは恋愛に関することだった。いや、別にぜんぶ、取るに足りないことだったが。

好きな男の頬を撫でる風になれたら、と思うけれど それが本心なのかは分からない。もっとなりたいものが、あるはずだった。空のなかでなにかが砕けて降ってくる。きみの家のちょうど真上で爆発させて火花が散れば良い。そうしたらわたしのことを思い出してくれるか。ベッドで夢想したって、すべて虚しいだけのことで なにが変わるわけでもないのに。夜はまだ落ちない。カーテンはさっさと閉めて、もう眠ってしまおう。ため息をすべて吸って、きみが悪い夢を見ないように、願っています。

 

 

 

@issu___i アンダーバーはみっつ

 


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